遺言書の作り方

 ・ 遺言書作成手順

 ・ 公正証書遺言と自筆証書遺言のメリットとディメリット

 ・ 公正証書遺言の作り方

 ・ 自筆証書遺言の作り方

 ・ 公正証書遺言・自筆証書遺言費用


遺言書作成手順 Step1〜4

遺言とは
 自分の財産の確認を行う。
1 過去、相続された不動産で名義変更 がされていないものが無いかチェックする。

※ 意外に多いのが、名義変更されていない土地で す。曖昧なままでは将来、問題となる可能性が高く、必ず名義変更を行ってください。
名義変更には遺産分割協議書が必要となりますので、姉妹サイトの遺産分割専門サイトを をご覧ください

2

現時点での自分名義の財産(通帳・不動産など)を調べ ます。負債があれば、それも含めて考えます。

※ 当然、これから発生する財産などもありますので、それについては遺言書の中で対処するようにします。



遺言とは 
誰に相続するかを決める。
1

例えば、お子様のいる方で も、配偶者へ全て財産を残すのも良いでしょうし、お世話になった方や、寄付を行うかたもいらっしゃいます。
もし、相続で問題になりそうな場合であれば、問題にならないように事前の対策が必要となります。
お墓など、誰に守って貰うかも決めておきましょう。

2

相続する理由を考える。遺言書の中では付言事項として 記入しますので、箇条書きにして、整理しておくと良いでしょう。

私たちがお手伝いできる、一番大きなところです。


 
財産分けを行う執行人を決める。
1 相続手続きはとても煩雑です。執行 人とは、遺言書を作成した貴方の代理として財産分けを行う方です。決めておかなければ、相続人全員の作業にもなりかねませんので、決めておく事をお薦めし ています。

 
「自筆証書遺言」または「公正証書遺言」のどちらを作成するのかを決める。
1 遺言書に は三つの種類がありますが、一つは特殊なものですから、ここでは2つに絞って選択してください。

表1(遺言書の比較)

  証人・立会人の有無 遺言を実際に書く人 署名・押印 家庭裁判所の検認の有無
自筆証書遺言 不用 本人 本人 必要
公正証書遺言 必要
証人2人
公証人 本人・証人・公証人 不用
秘密証書遺言

公証人1人
証人2人に遺言を提出

本人(代筆も可能) 本人・証人・公証人 必要

 A 公正証書遺言と自筆証書遺言の良い点、悪い点。

 B 公正証書遺言
の作り方

 C 
自筆証書遺言の作り方

 D 
公正証書遺言・自筆証書遺言の費 用について



 A 公正証書遺言と自筆証書遺言の良い点、悪い点。
(1)遺言には大きくわけて普通方式と特別様式の二つにわけられます。

※特別様式とはまさに、特別な場合の遺言で臨終遺言、船舶隔絶地遺言といった本当に特 別の場合です。

普通方式は、遺言をするにあたっての時間が十分にある場合に残すもので、 これは三つに分けられます。
自筆証書遺言、公正証書遺言そして秘密証書遺言ですが、実際には自筆証書遺言 と公正証書遺言がほとんどですので、この三つの特徴については下記の表1を参 照していただき、ここでは特に自筆証書遺言と公正証書遺言について説明します。

 
表1
(遺言書の比較)

  証人・立会人の有無 遺言を実際に書く人 署名・押印 家庭裁判所の検認の有無
自筆証書遺言 不用 本人 本人 必要
公正証書遺言 必要
証人2人
公証人 本人・証人・公証人 不用
秘密証書遺言

公証人1人
証人2人に遺言を提出

本人(代筆も可能) 本人・証人・公証人 必要


よく「遺言書の書き方」として書店にも関連の書籍が並んでいます。
多くの方が遺言といえばこの自筆証書遺言の事を思い浮かべるのではないでしょうか。

ところが、この自筆証書遺言は「自筆」と言うだけあって、ワープロやパソコン、ビデオなどで残しては効力が無い 等、いろんな注意点はありますが、誰にも知られずに費用も一切かけずに作ることができる大きな良い点(メリット)があります。

遺言の種類によって法律で書き方が定めらていま す。

このメリットが、悪い点(デメリット)となる場合がたびたび起こります。例えば、自分で作成するので十分に調べないと 法律の要件に欠けて無効となる場合や内容が不明瞭であればその為にトラブルが生じる場合もあります。

また、遺言書そのものの、真偽を正すために筆跡鑑定を行なう場合も少なくありません。さらには遺言書が隠蔽・破損・内 容の書き換え等をされる可能性もあります。

その上、検認が必要となりますので、その場合は相続人全員が家庭裁判所へ行く事になります(必ず行く必要はありません)。この場合、遠方に住む親戚にとっ ては検認の為に実家へ戻る事となります。また、財産が貰えると期待して参加した場合、財産が無いとトラブルの元となるケースもあります。

(2)公正証書遺言  ※私たちが勧めたいのがこちらで す!

一番のメリットは内容が「公証」される点にあります。
法律的に確実で更に安心できるところです。。

二番目のメリットは遺言公正証書の原本は公証役場で保管さ れますので安心です。最近はコンピューターで管理されており、相続人である事が証明できれば全国どこの公証役場でも公正証書遺言の有無を検索してもらえ、 原本の内容を教えてもらう事もできます。その上、家庭裁判所での検認の手続きも必要ありません。

さらに不動産などの登記も公正証書遺言書があればすぐに出来ます。兄弟で遺産を分ける場合も公正証書遺言書があれば判 子も必要ありません。

とはいえ、ディメリットもあります。証人が二人必要なのと、費用がかかる点です。


(3)録画や録音による遺言(ご参考)

遺言としてビデオテープやカセットテープに残す方がいるようですが、残念ながらこう いった遺言は法律的には全く効果がありません。

必ず、自筆証書遺言、或いは公正証書遺言の形で残しておかなければ折角の遺言の意味をなし ません。

もっとも、法律的には意味はなくとも相続人に対しては意味を持つ場合があります。自分の思 いを自分の言葉として或いは映像として伝える事ができるわけですから、便利には違いないのです。

したがって、既に自筆証書遺言や公正証書遺言を作った後に、その補足説明として残されるの は価値があると思いますが、遺言の内容と全く同じ内容で残さなければかえってトラブルの元となりますし、つい余計な事を言ってしまいがちです。

私はどうしてもビデオなどを残す場合は多くを話すのではなく、「遺言書にしたがって仲 よく分けてください」の一言程度にとどめるようお願いしております。

  B 公正証書遺言の作り方
(1) 「公正証書遺言の しおり(日本公証人連合会)」からの抜粋
1) 実印と印鑑証明書
(これが無い場合は自分の写真がある運転免許書等)を用意
土地や建物がある場合は登記簿謄本・固定資産税評価証明を持参する。また預貯金等あれば、それが分かる書類一式を用意する。
2) 証人を2人決める
3) 公証役場へ出向き証人立会いの上で遺言の内容を公証人に話す
4) 公証人は話した内容に対し、法律的なアドバイスを与えながら 公正証書へ記載
5) 記載内容を公証人が遺言者と証人に読み聞かせる
6) 遺言者と証人が内容に間違いない事を確認して署名押印する
7) 公正証書遺言書が完成。原本は公証役場に保管され、正本と謄 本が交付される
   
   
   

(2) 公正証書遺言書の 注意点 
1) 秘密が漏れない か?

公正証書にこれまで説明したような効果は遺言者以外の公証人や証人の存在があるからです。
公証人は守秘義務があり安心ですが、証人はどうでしょうか?

公正証書遺言の作成に当たっては二名の証人が必ず必要です。
証人には遺言者の相続人、遺産をもらう人、さらにはこれらの配偶者や直系血族はなれません。そのため、通常は友人や少し遠い親戚がなる事になりますが、何 かのきっかけで話す場合も決して無いとは言えないでしょう。

信頼の置ける友人に頼むのが一番ですが、やはり、証人を誰にするかという問題は大きいでしょう。知り合いに行政書 士などがいれば、そういった方も守秘義務がありますので秘密は守られます(法律で守秘義務が定められているのです)が、そういった知り合いもいなければど うするか?

証人だけを行政書士等へ依頼するのも一つの方法ですが公証人に相談する事もできます。どこの公証役場でも依頼に応 じて信頼の出来る人を証人として紹介してくれます。謝礼金はまちまちのようですが1万円程度を見込んでいればいいのではないでしょうか。



2) 相続人に見られたら

公正証書遺言を作成すると原本は公証役場に保管されますが、正本は自分が保管することになります。ところが、 これが見つかると、しかも、特に見てほしくない相続人に見られると、その時点から大きな問題となるケースがあります。

原本は公証役場にあるのですから、正本を誰かに破られても、または紛失しても問題はないのですが、やはり見つかる とそれ以降、なんとなく気まずくなってしまいがちです。

まずは信頼の置ける人に証人になってもらい、絶対に見つからない場所に隠す事が大事となります。

ところで、遺言書の存在そのものは誰かに伝えておく必要があります。その場合は中身ではなく、「公正証書遺言をつ くっているから、万が一の時はどこの公証役場でもいいからそこへ問い合わせてね」と伝えておけばいいのです。それだけで実は十分なのです。

どこの公証役場で作った事がわからなくても、公正証書遺言であれば遺言検索システムで全国、どこの公証役場で作成 し保管されているかすぐに判明するからです。

これは意外と知られていないサービスですが、とても便利なものですから活用して欲しいと思います。


 C 自筆証書遺言の作り方
中身としては公正証書遺言と同じです。

ご自身で全て記載する必要があります。
ただし、公正証書遺言と自筆証書遺言のメリットディメリットにありますように、「検認」という作業があります。



  D 自筆証書遺言・公正証書遺言の費用について

(1) 自筆証書遺言の場合

自筆証書遺言の作成は紙と筆記具があれば出来ますが、実際は書き方の本を購入する必要 があります。したがって、予算2000円もあればとりあえず完成と言えるでしょう。

ところが完成した後の費用が必要です。
保管はどこがいいでしょうか?もちろん、自分で保管されれば保管料は不要ですが、それでも万が一に備え、誰かに書いた事を伝える必要があります。

自筆証書遺言の場合、検認が必要となりますが、検認の申立書は収入印紙800円です。

ところがこの検認するまでが大変なのです。

遺言書発見から検認までの流れをみてみま しょう。


相続が開始(被相続人が死亡)後、遺言書を発見したら、相続人が直 ちに相続開始地の家庭裁判所に遺言書を提出して検認の申し立てをします。
家庭裁判所で検認申立ての手続き。
  【必要書類】
   ・遺言書検認申立書
   ・遺言書
   ・被相続人の戸籍謄本
   ・相続人全員の戸籍謄本
3 家庭裁判所より相続人全員と利害関係人へ検認期日の通知書が送付。
家庭裁判所による検認調書の作成。
検認後遺言書は、検認済証明書を付して申立人へ返還。

これだけの手続きが必要となります。普段、お仕事をされて いるような相続人の方にとって相続人全員の戸籍謄本などの必要書類を集めるのはそれだけで大変ではないでしょうか?
相続人全員が家庭裁判所へ集まる場合、遠方の方が参加する場合には交通費だけでも結構な金額となってしまいます。

被相続人の立場での節約が実は相続人とっては大きな出費となってしまう現実があります。相続人への負担を少しでも軽くしてあげるのも被相続人の務めではな いでしょうか。


(2) 公正証書遺言の場合

ところが公正証書遺言の場合は、こういった手続きを一切必 要とせずに直ぐに遺産分割が可能なのです。つまり自筆証書遺言のように相続人の方での発生する費用を抑える事ができます。
では公正証書遺言の費用をみてみます。

たとえば2,000万円の財産の場合。
1人に単独相続(配偶者に全額相続する場合など) 
手数料:23,000円+加算金:11,000円=合計34,000円

2人に相続 (配偶者とお子様1人に均等に相続する場合)
手数料:17,000円×2人=34,000円+加算金:11,000円=合計45,000円

※ 公証役場の費用詳細は公証役場のサイト(http://www.koshonin.gr.jp/index2.html) をご覧ください。

相続人が複数、たとえば2人いる場合、遺言書は1通であっても2つの法律行為があったと見ます。そのため上記の場合、 2,000万円を2人で均等に分けた1人分、1,000万円の相続が2つ生じたとして計算を行います。

なお、加算金は遺言書1通についての考え方なので11,000円は変わりません。

また、遺言書の正本、謄本を取るため、その費用が平均で3,000円程度かかります。(費用については事案によって変 わってきますので事前に公証役場で確認してください。)

この費用を自筆証書遺言の場合とで比較すると相続人に迷惑をかけない上に結果的には費用を少なくて済むのではと思います。

参考)

弁護士などの専門家へ依 頼した場合:
ところで遺言書の作成を弁護士へ依頼した場合はいくらかかるでしょうか?

手数料は
基本 300万円以下の部分      20万円
300万円をこえ3,000万円以下の部分  1%
3,000万円を超え3億円以下の部分  0.3%
3億を超える部分          0.1%

複雑又は特殊な事情がある場合は別途、協議により定める額を加算します。
(弁護士法及び日本弁護士連合会の報酬等基準規定 会規第20号に基づくものです)

たとえば相続財産が2,000万円の場合、弁護士へ依頼すると300万円までの20万円と300万円から 2,000万円までの1,700万円について1%である17万円を加え、合計37万円となります。
この費用の上に、さらに公証役場でかかる費用が必要となってきます。

つまり、配偶者一人の2,000万円の相続を行う遺言書を作成した場合、弁護士を介した場合では弁護士の手数料プラス 公証役場の費用とで、少なくとも40万円以上の費用が必要となってきます。ところがご自分で行えば3万5千円程度ですみます。十分の1の費用という事にな ります。

ただし同じ作業であっても弁護士へ依頼する場合と行政書士へ依頼する場合とでは費用に大きな差があります。

相続が複雑で訴訟にも発展しそうであれば、弁護士へ依頼するのも一つの方法ですが、そうでなければ、経験者や知り合い の行政書士などを利用したほうが確実に費用は安く済みます。

相続遺言プロ事務所では上記の場合、75,000円です。

これまで専門家への遺言書作成を躊躇された理由は実はこの手数料の金額だったのではないでしょうか。
ご自身で作成する場合、他の専門家の力も必要となる場合は公証人からアドバイスあると思いますので、その場合は公証人の指示に従えばいいと思います。

当然、その分の費用は必要となりますが、たとえば、未登記の土地等があれば、弁護士ではなく、土地家屋調査士へ相談さ れる等、誰に何を依頼すれば
よいかわからない場合等は安心だと思います。

ちなみに、そういった事を怠って相続が開始すると、費用や手続きの面でも一番困るのは相続人です。事前に行っておく事が必要です。

電話番号   042-660-9528
電話受付  午前9時30分から午後6時まで (火曜日を除く毎 日)
営業時間  午前10時から午後8時まで    (火曜日を除く毎日)

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